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設立趣旨

ご挨拶

理事長 木下 茂

理事長 木下 茂

京都府立医科大学
感覚器未来医療学 教授

日本組織移植学会の理事長は、初代が北村惣一郎氏、二代目が島崎修次氏、そして三代目が2019年8月より引き継ぎました小職となります。本学会は、2001年の設立当時から一貫して、組織移植に関わる医学・医療の進歩、社会への啓発・普及、そして行政との円滑な折衝を目指して行動し、我が国の組織移植医療の発展に大きく寄与してまいりました。「臓器の移植に関する法律」のように法律では規定されていない組織移植全般に関わる制度の作成、行政に信頼される組織移植に関わる規定の作成、そして組織移植の医学倫理について、行政に、関係学会に社会に広く発信してまいりました。その例をあげてみますと、日本組織移植学会の認定医制度、認定組織移植コーディネーター制度、認定組織バンク制度等の確立、そして教育研修制度の充実などであります。繰り返しになりますが、本会の主たる社会的責務は「臓器の移植に関する法律」のようには法整備がなされていない組織移植を、行政との関わりのなかで、公正公平そして安心安全な医療として社会に届けることであると考えています。 本学会が扱う組織はといいますと、皮膚、骨・靱帯、心臓弁、血管、膵島、羊膜などになりますが、いずれも同種移植として用いられるものであり、現時点では再生医療のように組織の加工が施されていないところが特徴でもあります。この組織移植は、数多くの医療現場で行われ、手術費用は保険収載されており、社会に認められた医療ということになります。

今後の学会整備事業としましては、学術集会の充実はもちろんのこと、組織移植ガイドラインの国際標準化、認定組織バンクのさらなる充実、組織移植コーディネーション体制のさらなる整備、組織移植認定医と認定コーディネーターの教育・研修制度の充実、組織レジストリの充実などを視野に入れています。そして、組織を提供していただくために誠心誠意コーディネーションを行う組織移植コーディネーターと数多くの医療分野の専門医との共同作業により、社会に大きく貢献出来る組織移植医療が行えるように、関係者の叡智を結集して活動する所存です。

本学会は2021年4月1日より一般社団法人日本組織移植学会として法人化され、さらに透明性の担保された公的な学会としての重責を果たしていくことになりました。日本組織移植学会の益々の発展のために皆さまのご支援とご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2021年4月
理事長 木下 茂

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